「救い主のお生まれ」― ルカ2章8~20節 ―
1. クリスマスの出来事
マリアは、婚約者のヨセフと結婚する前に、聖霊によって、神であられる主イエス・キリストを妊娠しました(ルカ1:26-38)。ヨセフは夢で御使いに教えられ、平安をもって彼女を妻として迎えました(マタイ1:18-25)。
時の皇帝アウグストゥスの住民登録の勅令により、ヨセフは身重のマリアを連れてベツレヘムに向かいます。救い主はベツレヘムから出るという旧約聖書の預言(ミカ5:2)を知っていたヨセフは、旅先での出産は想定できたでしょう。ベツレヘムでは宿屋はどこもいっぱいで、結局二人は家畜の寝床である岩場で寝泊まりしました。
主イエスが生まれると、御使いはその地方で野宿で羊の夜番をしていた羊飼いたちに現れ、それを知らせました。その知らせ通りに、羊飼いたちは飼い葉桶に寝ておられる赤ん坊を発見し、喜びに満たされたのでした。
2. 御使いの託宣
御使いが羊飼いたちに告げた託宣を紐解いてみましょう。
①いつ(When):「今日」…キリストの生誕は、歴史上たった一度だけでした。私たちも、神がくださる「今」という時を大切にしたいと思います。(イザヤ49:8、ヨハネ12:35)
②どこで(Where):「ダビデの町で」…旧約聖書に約束された通りであることが分かります。神さまは約束を守る真実な方です。(使徒13:23、IIコリ1:20)
③どうして(Why):「あなたがたのために」…この「大きな喜び」が「民全体のために与えられる」ものであり、同時に羊飼いたちのためだと語りました。全世界の主は、いつも同時に私の人生の主です。
④だれが(Who)・どうした(did What):「救い主がお生まれになりました」…託宣の根幹。神が赤ん坊になる、しかも岩場の飼い葉桶に生まれるという、これ以上の謙卑があるでしょうか。(ピリ2:6-8)
3. 私たちの心に、主をお迎えしましょう。